企業のクレド(行動指針)を浸透させるには?
具体的な方法や事例を解説

Date: 2026.03.18

組織の結束の強化が求められる昨今、社内にクレド(行動指針)を浸透させることは、強固な組織文化の醸成とエンゲージメント向上につながる有効な取り組みです。一方で、浸透が進まない課題にはよく直面するものです。

今回は、クレド(行動指針)の定義や重要な理由、社内浸透がうまくいかない理由、浸透を成功させるための方法・ポイント、成功事例をご紹介します。

クレド(行動指針)とは?

クレド(Credo)とは、ラテン語で「信条」や「志」を意味し、企業などの組織で使用される場合は、企業の価値観や行動指針として明文化されたものを指します。

企業理念・MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)との違い

企業が掲げる価値観や信条には、一般的に企業理念やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)がありますが、クレドとは異なります。

企業理念は、企業が持つ価値観や目的、創立の想い、存在意義などを指します。またミッションは社会的使命、ビジョンは将来ありたい姿・理想像、バリューは企業活動によって生み出される価値を指します。

これらとクレドとの大きな違いは、「抽象的」である点にあります。クレドは理念やMVVをより「具体的に文字にしたもの」であり、社員がとるべき行動を表現しています。

例えば企業理念が「お客様第一主義」であるならば、クレドは「お客様に心のこもったサービスを提供する」「お客様の願望を先回りして汲み取り、サービスを提供する」などになるでしょう。

クレド(行動指針)浸透が重要な理由

近年、企業内にクレド浸透の重要性が増しています。その理由として、次の点が挙げられます。

社員の判断基準の統一

性別・年齢、働く時間や場所問わず多様な人々が共に働く中で、社員が何らかの判断を下すための統一された基準を設ける必要があります。クレドはその一端を担います。

強固な組織文化の醸成とエンゲージメント向上

リモートワークで多様な場所で働くようになった上に、終身雇用の時代が終焉し、転職が当たり前になる昨今、組織の結束はより重要なテーマです。クレド浸透は組織文化の醸成と社員のエンゲージメント(忠誠心・愛着)向上につながることから、解決策の一つとして期待されます。

対外的な信頼性の獲得

クレドを明文化し、経営者および社員が体現することで社外にも伝わり、ステークホルダーから信頼を獲得しやすくなります。

クレド(行動指針)浸透がうまくいかない理由

クレド浸透の重要な理由は十分に分かっているものの、実施してもうまくいかないこともあります。その主な理由として次の点が挙げられます。

クレド(行動指針)を定めただけ

クレドを定めただけで、社内に周知するだけでは「浸透」には至りません。「周知」と「浸透」の切り分けをしっかりと行い、具体的な浸透施策を考案し、実施する必要があります。

クレド(行動指針)が抽象的すぎて自分事(ごと)にならない

いくら浸透施策を行っても、一向に結果が出ないこともあります。原因の一つとして、クレド自体が抽象的すぎて行動につながっていないことが考えられます。

実践に対する評価・振り返りの場がない

クレドを実践する社員は出てきたものの、その先につながらない、社内に広く浸透しないのは、評価や振り返りの場がないことが原因かもしれません。

クレド(行動指針)浸透を成功させるための方法・ポイント

課題を受け、クレド浸透を成功させるための方法とポイントをご紹介します。

クレド(行動指針)をストーリーとして伝達

ストーリーは人の心に強く印象付け、共感を呼び「自分事化」を促します。経営者がいかにそのクレドを定めたのか、その背景を文章もしくはインタビュー、動画などでつづりましょう。

経営陣・管理層の体現

社員に「クレドを実践しましょう」と伝えたところで、経営陣・管理層が実践している様子がなければ、社員の不安や不信感につながってしまいます。有言実行で自ら体現しましょう。

「継続的な評価」の仕組み化

クレドを実践した社員を表彰し、報酬を与える仕組みや人事制度などを設けることで、より現実的になります。

クレド(行動指針)の「五感化」で行動変容を促進

クレドの「浸透」を追求したときに、社員の五感にアプローチするのも一案です。例えば企業ミュージアムの設立により、会社の成り立ちなどの歴史を振り返りながら、企業理念やMVV等がいかにクレドにつながっているのか、その重要性を展示で大々的に示します。それにより、社員は目や耳だけでなく、五感すべてで受け止められるでしょう。その結果、行動変容を促進します。

クレド(行動指針)浸透の成功事例

クレドを社内に浸透させ、社員に対して良い影響をもたらした成功事例を2つご紹介します。

ホテル業

あるグローバル規模のホテル業は、明確なクレドを掲げ、社員の意識を統一しています。顧客への心のこもったサービスを提供することを中心に深い理念が反映されており、お客様の願望やニーズを先読みするなど、普段の接客に使える具体的な行動につながる言葉を使用しているのが特徴です。
また、社員への浸透と共に、行動につなげるために、カードとして携帯できるようにしている点は、独自の工夫ポイントといえます。

サービス業

従業員約2,000名のある国内企業は、社員の理念の理解が進まず、行動につながっていないことに課題がありました。そこで専門企業のサポートのもと、クレド策定による組織力強化の目標を掲げ、クレドカードの作成・配布、理念浸透度調査、ワークショップの開催、理念に基づいた人事評価制度の策定など、幅広い施策を実施しました。その結果、理念浸透度調査において、定量的な成果につなげています。

まとめ

クレド(行動指針)を社内に浸透させることは経営側にとって重要な意味がありますが、課題も多く、丁寧に社内へコミュニケーションをとっていく必要があります。

企業ミュージアムは、社員にクレドを五感で体験してもらい、自分事化する好適な機会を提供します。設立をお考えの際には、ぜひ丹青社へご相談ください。豊富な実績と確かな技術力、提案力により貴社に最適な企業ミュージアムをご提案させていただきます。

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