コラム

営業プレゼンとは?│事前準備や成功に導くためのポイントを紹介

Date: 2022.11.02

営業のプレゼンテーションは、自社の商品やサービスの魅力を最大限に、見込み顧客にアピールするために欠かせない手法の一つです。営業の成果が出て、受注できるかどうかが決まると言っても過言ではありません。基本的なことを押さえつつ、成功のポイントをぜひ知っておきましょう。
今回は、営業プレゼンの概要や流れ、種類、「企業ショールーム」を活用した営業プレゼンについてご紹介します。

営業プレゼンとは?

営業プレゼンとは、営業担当者が商談の一環として、顧客に対してプレゼンテーションを行うことです。多くの場合、個人の消費者や企業などが自社の商品・サービスに興味を持ち、さらなる情報を求めていたり、他との比較検討をしている段階で、プレゼンテーションを行って詳細に説明します。

 

営業プレゼンの目的

営業プレゼンの目的は、自社の商品・サービスを顧客が購入・契約することにより、どのようなメリットや効果があるのかを理解してもらい、納得した上で購買や受注につなげることです。
営業プレゼンでは、一方的に説明するだけでなく、商品・サービスの価値を伝え、顧客にとって必要なものであると実感してもらうことが求められます。

 

営業プレゼンの重要性

営業プレゼンは、営業プロセスの一つの工程に過ぎませんが、購入や導入の最終判断に大きく寄与する重要な行為です。そもそも営業プレゼンを聞いてくれる見込み顧客は、営業プレゼンを聞く時間を割いており、少なくとも関心・興味のある比較的、確度の高い顧客が多いです。そのため、営業プレゼンの結果次第で購買・受注につながるかどうかが決まるといっても過言ではありません。

営業プレゼンの準備

営業プレゼンを行う前に準備すべきことを紹介します。

 

1.相手の背景やニーズを考える

営業プレゼンをする前に、相手の背景やニーズを調査することが重要です。相手がどのような業種で、どのような悩みや課題を抱えているかを把握することで、プレゼンの内容やアプローチを最適化できます。

 

2.プレゼンの構成を考える

プレゼンの流れや、どのようなポイントを伝えるかなどを考え、説得力のあるプレゼンを行うための構成を作成します。

 

3.プレゼン資料の作成

プレゼンをするために必要な資料を作成します。資料は、プレゼンの流れを整理し、相手に伝えたいポイントを明確にします。

 

4.プレゼンの練習をする

プレゼンの流れや内容を把握し、自分の言葉でスムーズに話せるように実践練習しましょう。時間に余裕がある場合は、上司や同僚を相手に練習しフィードバックを受け、改善点はないか確認しましょう。

 

5.質問への準備

プレゼン中に相手から質問が出る場合があります。そのため、プレゼン前に質問に備えることが大切です。よくある質問や、相手が抱えている課題に関する質問などを予想し、回答を準備しておきましょう。

 

6.プレゼンの場所や環境を確認

プレゼンを行う場所や環境を事前に確認することも重要です。会議室の予約や、プレゼン資料を表示するためのプロジェクターなどを確認し、スムーズなプレゼンを行うための準備を整えましょう。
最近は企業ショールームでのプレゼンが行われるケースもあります。
事前に予約状況や混雑状況を把握しておきましょう。

営業プレゼンの流れ

営業プレゼンの一般的な流れをご説明します。ここでは、PowerPointなどを用いて作成した、スライド形式によるプレゼンテーション資料を用いた営業プレゼンを想定しています。

 

1.イントロダクション

イントロダクションは、主に表紙や冒頭のスライドの部分です。できるだけ数秒で終わらせましょう。これから何をプレゼンするのか、テーマを端的に伝えます。長くなる場合は、アジェンダ(目次)を用意することも、顧客側もプレゼンの流れを理解できるので有効です。

 

2.課題提示

営業プレゼンを行っている顧客が共感できるような、課題を提示します。いきなり製品やサービスの強みを言うのではなく、顧客目線に立つことが重要です。
「それ、悩んでるんだよ」「こういう課題もあるな」など、共感してもらうことで、見込み顧客の心をつかむことが必要です。そのためには、課題は一つではなく、複数用意することがポイントです。

 

3.課題解決策・メリット

次に、2で示したいくつかの課題それぞれについて、解決策を示します。もちろん、営業したい商品とサービスを利用することによる解決策ですが、「この製品で解決します」という単純な言葉ではありません。
同時に、その解決策のメリットや効果も提示することが重要です。

このとき留意すべきなのは、機能面を打ち出すのではなく、相手にとってのメリットを多く示すことです。顧客が、その商品・サービスを利用することで、どのような課題がどのように解決でき、どのようなメリットや効果が得られるのかということもしっかりと伝えましょう。

文字や数値だけでなく、ビジュアルを活用することも有効です。グラフやイラストなどを用いてより見てわかりやすく、見やすくすることが重要です。

 

4.事例

事例の紹介です。3で示した課題解決策が実際に実現し、実際にメリットや効果が得られた事例を示すことで、顧客は「自分(自社)の課題も同じように解決できるかもしれない」とリアルにイメージできます。さらに「本当に課題が解決できる」という証拠を示すことにもなります。

 

5.コスト・導入スケジュール

最後に、商品・サービスを購買・導入する際にかかるコストや導入までに何日かかるのか、スケジュールなど具体的な内容を紹介します。

営業プレゼンを実施している時間は、人の集中力が続く時間を考慮するとトータルで20~30分程度が一般的です。あまり長すぎることのないように事前にシミュレーションをしておくと良いでしょう。

営業プレゼンのコツ

営業プレゼンのコツを3点紹介したいと思います。

 

1.興味を引くトピックを用意する

営業プレゼンでは始まる前の最初の数分間が非常に重要となります。相手の興味を引くためにニュースや業界のトレンド情報を提供することが有効です。

 

2.論理的な構成を持ったプレゼンテーションを行う

営業プレゼンでは相手が理解しやすく納得感をもてるような論理的な構成を持っていることが求められます。相手が理解できない専門用語を使わないように気を付けることも重要です。

 

3.フォローアップの準備もしておく

プレゼンの最後にはお客様に何らかのアクションが生じます。具体的に次のステップや次回のアポイントなどを提示したり、アクションに応じて資料や必要な情報をすぐに提供できるような準備をしておくことが重要です。

営業プレゼンの種類別の特徴とポイント

営業プレゼンは「BtoC」と「BtoB」の場合で形式や方法が異なります。
それぞれの営業プレゼンの方法を解説します。

 

BtoCの場合

BtoCは、企業が商品やサービスを直接、個人の消費者に提供するケースです。
つまりBtoCの営業プレゼンを行う相手は、個人であり、夫婦や家族などのケースも含めて、1人から3人程度が多いです。
個人が相手であるため、カジュアルな雰囲気づくりを心がけ、難しい言葉や専門的な用語は避けて、相手のリテラシーに合わせたワード選択や話し方がポイントになってきます。

 

BtoBの場合

BtoBは、企業が企業に対して商品やサービスを提供すケースです。

この場合、営業プレゼンを行う相手は、1人から複数人までさまざまです。大勢の前でプレゼンを行うケースもあります。また、企業のさまざまな役職や立場の人を対象とすることになります。

営業プレゼンの内容としては、課題解決策やメリットをしっかりと論理的かつエビデンスを持って提示することや、同じ業界・業種の事例を示すこと、そして重要な検討材料となるコストやスケジュール面も明確に提示することが求められます。費用対効果まで求められるケースも多くあります。
このとき、全体的に他社との差別化が具体的に伝わるようにするのがポイントです。

またBtoCと比較して、企業の場合はプレゼンを聞いた対象者が、後日、その資料をもとに上長に報告したり、社内稟議を通したりする工程があります。よって営業プレゼンの資料が社内に共有されたり、Web会議システムなどでカメラ撮影・音声録音したのであれば、その映像データが共有されたりすることもあります。

企業ショールームは営業プレゼンの場として最適

さて、これまで解説してきた営業プレゼンは、プレゼンする内容はもちろんのこと、実施する場所についても重要です。一般的に、BtoCの場合は個人の自宅や生活圏内、BtoBの場合は会議室やセミナールーム、Web会議システムによるオンライン上で実施されています。そのような中、営業プレゼンを「企業ショールーム」で行うことも一つの方法です。

企業ショールームとは、企業理念や企業の歴史、沿革、事業内容や商品などの展示や体験コーナーが設けられている施設やスペースのことです。

企業ショールームでは、訪れた人に、商品を手に取ってもらったり、サービスをリアルに感じ取ってもらったりすることができます。そのような場所で営業プレゼンを行うことは、以下のような多数のメリットが期待できます。

●具体的な機能や効果を伝えやすい
企業ショールームでは、商品・サービスに触れてもらえるため、営業担当者の話やプレゼン資料、カタログ、Webサイト等では伝えることがむずかしいことも伝わりやすく、その場で具体的な機能やその効果のイメージを持ってもらいやすくなります。

●その場で不明点の解消ができる
商品を実際に手に取ったり、目で見たりすることで、その場で特徴や機能に気付くことができたり、その場で質疑応答ができるので不明点の解消ができたりします。これにより、顧客の購入・契約前の不安を軽減させることができるでしょう。

●ブランディング効果もある
企業ショールームでは商品・サービスのブランドやその企業についての伝統や取り組みなども伝わりやすいため、営業プレゼンを行うと同時に、ブランドや企業への理解や共感が進みます。結果的に、単純な購入・契約だけではなく、リピート購入やアップセル(上位商品の購入)・クロスセル(関連商品の同時購入)につながることも期待できます。

このようなメリットから、企業ショールームは、営業プレゼンに最適な場所と言えます。

まとめ

営業プレゼンは、営業プロセスの中でも特に重要な工程であり、顧客の心をつかむことができれば、購買・受注につなげるだけではなく、顧客との深く継続的な関係を構築することが可能です。営業プレゼンの流れや種類別の特徴を踏まえて、ぜひ営業プレゼンを成功させてください。

そして、営業プレゼンに最適な場所としてご紹介した企業ショールームについても、ぜひ検討してみてください。丹青社では、企業ショールームの企画、設計、制作、運営のサポートを行っております。営業プレゼンに最適化するご提案も可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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