企業ミュージアム・ショールームにおける
デジタル活用のあるべき姿とは?
Date: 2023.03.16
本コラムではデジタル活用の課題や、効果的な活用法を踏まえ、それらを解決するひとつのアプリケーションとして、インタラクティブ情報閲覧システム「VisualTiles®(ビジュアルタイルズ)」をご紹介します。
デジタル活用の課題とは
課題としてよく挙げられることには、次のようなものがあります。
●そもそもデジタルで何をすればいいのかわからない
時代に取り残されないために何かDXをしたい。デジタルでかっこいい空間を作りたい。というような大まかな希望があったとしても、目的を明確にした上で最適なツールを選び、情報を魅力的に編集するというのは容易なことではありません。
●デジタルを取り入れてはみたけれど、効果があるのかわからない
単に電子化したという域を出ない場合は、デジタルの特性を活かした価値を提供できているか疑問です。情報をわかりやすく伝えているか、体験性は向上しているかという視点が必要になります。
●既存のコンテンツを有効活用できているか判断できない
企業ミュージアムを持つような会社は歴史があることが多く、本来コンテンツは充実しているはずです。一方でそれらの資産をうまく管理できていない、そのような業務にあたる担当者が不在というケースも見受けられます。例えば各部署やプロジェクトごとにさまざまなPR動画を制作し、動画数はどんどん増えていても、会社として一括でまとめられていない、などが例に挙げられます。
●データが重くてストレス
美しい画像や映像でダイナミックな演出の導入を狙っても、標準的な機材では処理速度がついていかない、というようなスペックの課題もあります。速やかな表示や滑らかな動きを実現するには高価な機材が必要になり、費用の面で躊躇してしまうかもしれません。
●更新や管理に手間がかかる
システムが複雑であれば内製での更新は難しく、そのたびに外部に発注する手間やコストがかかります。また複数拠点でデジタルを採用している場合、施設ごとに管理をする必要があり、さらに労力がかかってしまいます。
効果的な活用方法とは
それでは改めてデジタルの強みを見直し、効果的な使い方のポイントを押さえてみましょう。下記コラムでは、デジタルを活用した展示手法と最新技術について解説しております。
>【関連コラム】デジタルを活用した展示手法と最新技術をご紹介!
●体験を拡張する
映像や音響、光、特殊効果などによるダイナミックな演出で没入感をもたらす体験は、アナログにはできないデジタルならではの魅力です。これらの技術をうまく展示に応用し、施設の一連の体験性との連動を強めることで、何倍ものインパクトを来館者に与えることができます。
●相手や状況に合わせて情報を出し分ける
個人が見る、団体が見る、社員が見る、お客さまが見るなど、様々なシーンに応じて内容を切り替えることができます。また、利用者自身が見たいものを選択して深堀りしていくようなことも可能です。それぞれに適した情報を提供することは、エンゲージメントを高めるのに効果を発揮します。
●現物では見られないものを見せる・伝える
高解像度で保存された画像や映像、CG等を活用し、見えないところを見えるようにすることで、現物を超える精緻さや迫力、背景などをつぶさに見られることもデジタルの特徴です。
●プレゼンテーションの質を均一化する
施設によっては複数のガイドが案内するところもありますが、知識や話術などを均一に保つのは難しいという声も聞かれます。デジタルであればプレゼンテーションの質は常に担保できるため、省人化という面でもメリットがあります。多拠点にわたって発信する場合もバラつきのない情報を展開できます。
●鮮度の高い情報を発信する
展示パネルなどは内容を更新するごとに新たに作成や設置が必要になりますが、一方でデジタル化した展示パネルはシステムや運営を整えれば、過去の情報を編集することや最新の情報を即時に発信するといったことも可能です。
「VisualTiles®(ビジュアルタイルズ)」で解決できること
先に述べた課題を解決し、デジタルを効果的に機能させていくことを目的として、インタラクティブ情報閲覧システム「VisualTiles®」が開発されました。VisualTiles®とは、さまざまなコミュニケーション空間に最適な情報の閲覧とプレゼンテーションをサポートするタッチパネル型のオーサリングブラウザです。では、その特長を見てみましょう。
特長① ユーザーインターフェイスがわかりやすい
インターフェイスがわかりやすく、直感的に操作ができます。初めて触るユーザーでも興味がある情報を選択しやすいため、より密度の濃い情報へとスムーズにたどりつけます。情報を伝わりやすい形で整理でき、プレゼンテーションの質の向上や、利用者により伝わる展示が可能です。
特長② 重い画像も、複数の動画の再生もスイスイ
独自のブラウンジングシステムにより、データを細かく分解して必要な部分だけを画面に表示。画像処理の負荷を大幅に軽減しているので、従来のシステムでは動作に影響が出てしまうような高画質・高解像度の画像や動画もストレスなく見られるのもうれしいです。また、従来であれば複数台のパソコンにより制御が必要となるようなマルチモニターでの高画質・動画閲覧システムを「VisualTiles®」を搭載した1台で実現が可能です。
特長③ 登録・更新が簡単!
コンテンツ管理システムを実装しており、データ管理・更新を誰でも簡単にできます。既にお持ちのデータベースとの連携も可能で、無駄なく便利な展示システムの実装が可能です。
特長④ システムの柔軟性と高い拡張性を両立
さまざまなタイプのタッチモニターと組み合わせたデジタルコミュニケーションが可能で、多様な空間ニーズにあわせて最適な情報閲覧・プレゼンテーションを実現します。目的やご要望に応じて、ソフトウェアの追加開発やデザインのカスタマイズもできます。
(左)複数画面を連動させたウォールタイプ(オリンパスミュージアム様)(右)テーブルタイプ(横手市増田まんが美術館様)
>オリンパスミュージアム様ウェブサイト
>横手市増田まんが美術館様ウェブサイト
(左)汎用パッケージ:PKG(point 0 marunouchi様)(右)汎用クラウドモデル:PKGcloud(丹青社 港南ラボ マークスリー[Mk_3])
>point 0 marunouchi様ウェブサイト
>丹青社 港南ラボ マークスリー[Mk_3]ウェブサイト
特長⑤ クラウドモデルならブラウザ上で複数の端末をまとめて管理
クラウドモデルであればブラウザ上でどこからでもコンテンツ管理ができ、遠隔地や多拠点の登録内容も一括更新が可能で、拠点ごとにデータ更新をする手間が省けます。朝に配信されたプレスリリースを登録することで、即時に遠隔地の展示へ反映するといったことも可能です。
特長⑥ 情報の編集からデータの運用までをコンサルティング
VisualTiles®はただアプリケーションを販売するだけ、ということは基本的にありません。何のために、どんな情報をどう発信するべきか。情報の編集やデータベースの作成もお手伝させていただくことも特長のひとつです。
まとめ
企業ミュージアムで大切なことは、企業のことを深く知ってもらい、その魅力に触れてもらうことです。と言っても、B to Bであれば、ビジネスのパートナーとして関係を築きたい。B to Cであれば、自社のファンになってもらいたい。インナー向けであれば、社員の働きがいを高めたいなど、各施設の目的や役割によって実現したいことは異なります。
そのときデジタルはどのように力を発揮するでしょうか?空間の中には複数の手法を組み込むこともできるため、デジタルが常に最適解というわけではありません。目の前にある現物を触って確かめるという行為は何にも勝る強さがあります。来られた方がコメントを書き込んだりするようなアクションなどはアナログのほうが良い場合もあります。DXという言葉に引っ張られず、まずはフラットに考えることが重要です。
こころが動くような体験は、ストーリーを設計することから始まります。施設のコンセプトを言語化し、自社の事業内容や取り組みを知ってもらうために、どのような工夫が必要なのか。それらを明確に組み立てた上で、デジタルソリューションが効果的だと考えられた場合は、ぜひVisualTiles®をご検討ください。
企業ショールームや美術館、コワーキングスペースなどさまざまな空間において、コミュニケーションを深める可能性を持ったVisualTiles®。空間づくりのノウハウとともに導入をお手伝いしますので、ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
※VisualTiles🄬は株式会社丹青社と株式会社Nsystemとの共創により開発された、さまざまなコミュニケーション空間に最適な、情報閲覧とプレゼンテーションを支援するデータベースおよびアプリケーション群です。
※VisualTiles🄬は、株式会社丹青社の商標登録です。